まぐろ大人の魚学肴学

最後に最近私が気になったニュース…

最近マグロの話題でよく聞く地名にマドリッドという場所があります。(マドリッドはマドリードの英語の発音読みで呼ばれるそうです。)

マドリードといえばスペイン王国の首都。人口約320万人の議会君主制の王国であり、サッカーのレアル・マドリード(正確にはレアル・マドリー・クルブ・デ・フトボル)等世界有数の名門チームが在籍する国としても有名であります。現国王はフアン・カルロス一世国王 余談ですが私ども仙台人にとってスペインは実に長いお付き合いをさせていただいている国の一つなのです。時を数えること400年前 我らが仙台藩主独眼竜こと伊達正宗公が最初に欧州外交(貿易交渉)を目指したのがこのスペイン。支倉常長/サン・ファン・バウティスタ号/スペイン/ローマ…仙台ゆかりのキーワード…。余談はさて置きマグロの話題に…

最近のニュースでよく漁獲割り当てとか「もうマグロが食べられなくなるの」といろいろ騒がれるニュースのなかに、私、初めてお目にかかる文字を見つけました。それが《ICCAT》 この5文字「なんだコリャ~」新しいミサイル防衛システムかと思った人も。これ日本語表記で《大西洋まぐろ類保存国際委員会》というらしく、国際的なカツオ・マグロ類の地域漁業管理機関のひとつなのだそうです。世界にはこの他に《WCPFC中西部太平洋まぐろ類委員会 ミクロネシア(ポンペイ)》 《IOTC インド洋まぐろ類委員会 セーシェル(ヴィクトリア)》 《CCSBT みなみまぐろ保存委員会 オーストラリア(キャンベラ)》 《IATTC 全米熱帯まぐろ類委員会 アメリカ(ラホヤ)》の4団体があり計5つの団体がマグロ・カツオを国際的な視野で管理しているそうです。   

こうやって見ると、今までは当り前に食卓に並んでいたマグロも、もはや国際的管理下の下で流通する貴重な輸入食品の一つなのだと知らされます。マグロと言えば日本。そう思ってきた私たち日本人の食卓そして食の文化も、もはや外交に委ねられているのかもしれません。マグロが大好き日本人。そして本当に大事なのは、これからを担う幼児や小学生に、美味しいマグロを食べさせてあげられるようにすることなのだと思っています。農林水産省/外務省の皆様 正宗公の時代ですら近隣国ローマに根回しをかける等の戦力をとってきたのです。国益の為なら何らかの犠牲は付き物だと思います。垣根を越えた国際的かつ緻密な戦略で望んでいかなければこれからの水産業界に発展はないのかもしれません。生意気ながらこれからは。