かに大人の魚学肴学

ズワイガニ

本ズワイガニ → バルダイ/オピリオこの2種類に分けることができます。

ズワイガニバルダイ種)

比較的大きくなる種類からオオズワイガニとも呼ばれる。アラスカ州(カムチャッカ半島)付近で11月下旬から2月上旬に水揚げされます。4月頃に沿海州(樺太とロシアの大陸間)で一部獲れる物ものもあるようです。   
特徴としては、全体的に焦げ茶色で濃く、脚もやや太めで若干短め、顔を近づけて見ると分かるが口部の形が、オピリオ種と比較するとオピリオは上部が直線的なのに対して、バルダイは中心部が三角形になっている。オピリオ種より身が甘いという人も多い。

オピリオ種)

一般的にズワイガニと呼んでいるものはほとんどがこのオピリオ種です。1年を通して北海道に水揚げされますが、ほとんどがロシア産とも言われ、水揚げされたカニは陸路日本海そして全国へと運ばれます。品質は1月中旬から6月中旬頃までのカニは身入りも良く良質といわれ、10月から12月頃にかけては脱皮の時期で良品が出にくいとされています。

 又、国内には国内で獲れる有名な本ズワイガニが一つのブランドガニとして水揚げされた地域ごとに独自の呼称を用いて差別化しています。その全てが今や全国区の地位を確立しています。

福井県の前浜物 ・・・ 「 越前がに 」
皇室献上品としても有名だが、その価格もまた有名である。夕張メロンより高いかもしれません。
石川県の前浜物 ・・・ 「 加能がに 」
加賀百万石の御膝元と能登半島を望むことから二文字をとって。
島根県の前浜物 ・・・ 「 松葉がに 」
こちらも高級ガニの中の高級ガニ。
近年商標に紛らわしい商品も流通しているのでタグを見間違わないようにご注意を。

類似種)

ベニズワイ ・・・ (和名)紅ずわい 
和名の通り紅色(くれないいろ)をしているズワイガニといったほうが正しいのか。甲羅が丸めで脚が少し平で味もズワイに比べて少し劣る。東北での流通はほとんどがフレーク等の加工品であり、姿での流通は無いに等しい。

最近の傾向として、食用以外の使われ方として甲羅や殻が薬品として有効活用され、カニ=健康が定着しつつあります。
身には、カルシウム・タウリン・ナイアシンを多く含み、動脈硬化・心臓病・脳の発育・老化防止などに効果があるといわれ。殻・甲羅には、チキン・キトサンを多く含み成人病やダイエット効果が期待されています。更にカニはタンパク質は豊富ですが、脂肪分があまりなく高蛋白低カロリーな理想的な食材なのです。